灯し屋では、夫婦を対話で支援する『夫婦のためのコーチング屋さん』を営んでいます。最近では個別相談会へのお申し込みも増えているのですが、多くの方から「そもそもコーチングとは?」ということについてのご質問を多くいただきます。それもそのはずで、日本ではまだまだコーチングというものは一般的ではなく、実際にサービスをご利用いただく方も「コーチングという言葉を知らなかった」「言葉は知っているが受けたことがない」という方々がほとんどです。そこで本記事では、コーチングについての基本について解説させていただきます。一般的なコーチングについての解説から、類似する手法との違い、灯し屋の『夫婦のためのコーチング』についてまでを取り上げています。ぜひ、みなさんのサービスの検討・選定にお役立ていただけますと幸いです。コーチングとは?コーチングの概要コーチングは、対話を通して相手の可能性を最大限引き出し、個人や組織の目標の実現を支援するコミュニケーション技法のことを指します。コーチングを提供する側のことを「コーチ」と呼び、反対にコーチングを受ける側のことを「クライアント」という言葉で表します。コーチとクライアントの関係は、よく"車の運転"に例えられます。車の運転席に座るクライアントに対してコーチが助手席に座り、『目的地の設定』や『目的地までの道のり』に伴走をすることでクライアントが行きたい場所にたどり着くことを支援していきます。コーチングでは、クライアントが明確な目標を設定したり、実現に向けた行動を取るための支援を行います。一方で、コーチは具体的な解決策を直接提示することはせず、あくまで「答えはその人の中にある」という原則に則りクライアントに関わります。あくまでも「問いかけ」を通じてクライアント自身の気づきや意志を引き出していくアプローチを取ります。ちなみに、コーチングはもともとはスポーツ分野で発展をしましたが、現在ではビジネス・キャリア領域や教育領域などの幅広い分野で活用されています。コーチングのメリットコーチングを受けるにはそれなりの費用がかかる場合がほとんどですが、果たしてどんなメリットが有るのでしょうか。3つの要素をご紹介していきます。まず、理想の実現に近づくための行動を実施・継続できるという点が挙げられます。何かに取り組むためにあたり、ひとりで考え続ける・動き続けることは簡単ではありません。コーチングでは将来像の具体化や次回に向けた目標設定をコーチと進めていきます。自分以外の誰かとの約束があることで、理想の実現に向けたモチベーションやコミットメントにつながるのです。次に、ひとりではたどり着けなかった場所にたどり着くことができるという点が挙げられます。コーチングでは、本人が普段は意識していないような考えや意志を引き出していくことで、クライアントの持つ可能性を最大化していきます。無意識のブレーキを緩めることで、より大きな理想像や思いも寄らない解決策を導くためことにつながっていくでしょう。最後に、前向きで建設的な思考や行動につながるという点です。何か行動を起こそうとすると、勇気が出ずに行動ができなかったり、思うような結果が出なかったりするものです。ひとりではつい諦めてしまいそうになりますが、コーチとの対話を重ねる中で「何が行動の妨げになったのか?」「うまくいかなかった要因は何か?」などをふりかえることを促します。日常生活とふりかえりを繰り返していくことによって、理想に向けた前向き・建設的な思考・行動に結びついていくのです。コーチングの進め方コーチングは基本的にはコーチとクライアントの1対1で行われることが通常です。その対話の時間を「セッション」と呼ぶこともあります。そして、セッションの回数や時間に応じて費用がかかることが一般的です。セッションの時間は目的や提供者によってまちまちですが、一般的には1回あたり30-90分程度に収まることが多いように思います。コーチングの軸となるのは対話ですが、具体的にはコーチによる傾聴・承認・質問を通じて行われます。目的やコーチにもよりますが、セッションの時間のうちの7-8割をクライアント側が話している状態がセッションとしては一般的です。そう言われると「そんなに話すことあるかな?」と不安に思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、クライアントの内面をスムーズに引き出すのがコーチの技量と言えるでしょう。また、コーチングは単発的な1,2回のセッションで効果を発揮するものではありません。コーチングでは、まず序盤に理想的な状態の明確化を行い、次回に向けたアクション設計や前回からのふりかえりなどを行っていきます。継続的な関わりを通して行動や意識の変化を促していきますので、コーチングを受ける際には最低でも3ヶ月から1年程度は継続していくことを念頭に置いておくと良いでしょう。とはいえ、相性が合わないと感じたり、変化が感じられない場合には早々に別のコーチに切り替えていくという判断も必要です。類似する手法との違い類似する手法と比較するにあたり世の中には、コーチング以外にも様々な種類の対人支援の手法が存在します。そこで、コーチングと近しい手法としてよく挙げられる「カウンセリング」「ティーチング」「コンサルティング」との違いについて解説をしていきます。それぞれの手法とコーチングとの違いを理解することで、コーチングについての理解を深めていただけると思います。なお、これらの手法には近しい部分も多く、世の中にあるサービスの中には複数の手法を複合して使い分けているようなケースもあります。ですので、必ずしも以下の分類で正確に分類ができるということではありません。あくまでも参考程度にしていただきながら、どのような手法を注力しているのかをサービスの比較検討の際には確認されると良いでしょう。カウンセリングとコーチングの違いカウンセリングとコーチングは、どちらも「聴く」ということを軸に個人の成長や問題解決を支援する手法ですが、そのアプローチや目的は異なります。カウンセリングは、主にクライアントの気持ちや過去の経験に焦点を当て、クライアントが抱える心理的な問題を解決することを目的としています。心理療法の一環として提供されることが多く、特定のトラウマや精神的な課題を扱う場面で特に効果を発揮します。一方、コーチングは現在および未来に焦点を当て、クライアントが目標を達成するために必要な行動を促進することに主軸を置いています。コーチはクライアントが自ら答えを見つけるように導き、成長や成功に向けた具体的なステップをともに設計していきます。まとめると、感情的な癒やしや過去の出来事の整理を求めるのであればカウンセリングを、より良い未来を作り上げていくことを求めるのであればコーチングを検討されると良いでしょう。ティーチングとコーチングの違いティーチングは、教師が生徒に知識やスキルを「教える」ための手法です。主には教育現場で行われますが、新たな知識を得るためのセミナーや講座などもティーチングの一種であると言えるでしょう。ティーチングの主な目的は、知識の伝達や特定のスキルの習得を支援することであり、教師が一方通行で知識を伝達する手法を指しています。これに対して、コーチングはクライアントの内なる意志や考えを引き出すプロセスです。コーチは対話(傾聴・承認・質問)を通じてクライアント自らが独自の解決策や方向性を見つける手助けをします。一方的に答えや解決策を教えるということは基本的にはありません。まとめると、具体的な知識を習得したいのであればティーチングを、対話を通して気づきや自身の変化を得たいのであればコーチングを検討されると良いでしょう。コンサルティングとコーチングの違いコンサルティングは、専門家が特定の問題についてアドバイスを提供し、解決策を提示する手法です。コンサルタントは業界知識や専門知識を駆使して、クライアントに最適な戦略やアクションプランを提案します。これは、クライアントが特定の問題や課題に対して外部の視点や専門的な助言を求める場合に有効です。一方、コーチングではコーチが直接的なアドバイスを提供することはほとんどなく、代わりにクライアントが自ら解決策を発見できるようにサポートします。コーチングの目的は、クライアントが自身のリソースや能力を活用して問題解決に取り組む力を養うことであり、外部からの解決策に頼らずに自己成長を促進します。まとめると、業界知識や専門知識をもとにした提案や支援を受けたい場合にはコンサルティングを、内面的な成長や自らの解決力の向上に重きを置く場合にはコーチングを検討されると良いでしょう。『夫婦のためのコーチング』とは?灯し屋の『夫婦のためのコーチング』ここまでの一般的なコーチングについての解説を踏まえて、ここからは私たち灯し屋が提供する『夫婦のためのコーチング』についての解説をさせていただきます。コーチングをご存じの方も、「夫婦」と結びつくとイメージが湧きにくいかもしれません。もし、灯し屋のコーチングを検討していらっしゃる方がいらっしゃれば、参考にしていただければと思っております。灯し屋では「夫婦のため」という表現をしておりますが、ここには2つの意味が含まれています。まずひとつは、「夫婦というテーマに特化している」という点です。結婚しているからこその特有のテーマや課題を扱うことに重きを置いています。もうひとつは、「夫婦で受けることができる」という点です。コーチングはひとりで受けることもできますが、ふたりで受けることできるコーチングは決して多くはありません。この2つの意味合いが、それぞれ灯し屋のコーチングの特徴的な部分となっています。それぞれについて、以下にて解説をしていきます。特徴①:夫婦というテーマに特化している日本でのコーチングは、主にビジネス領域での浸透が進んでいることは先述の通りです。一方、灯し屋のコーチングでは、扱うテーマを夫婦に特有のものに特化しているという点が特徴です。その理由として、夫婦独自の悩みは非常に多彩にも関わらず、ノウハウも相談先も明確に存在していないと考えているからです。結婚をすると、人生はひとりのものからふたりのものになります。ひとりでは考えたり悩んだりしなかったことも、ふたりの生活になることでさまざまな問題が発生していきます。夫婦関係、コミュニケーション、キャリア、子ども、住まい、両親との関係などなど。考えるべきテーマはたくさんあるにも関わらず、「夫婦のことは夫婦で考える」といった状態で体系化したノウハウも相談先も日本にはあまり見られません。だからこそ、灯し屋では夫婦・家族だからこその課題・悩みに特化してノウハウを蓄積し、「結婚をしている方々」を想定したコーチングを提供しています。なお、現在は夫婦・カップルのキャリア形成支援の「ペアキャリ」と、夫婦関係の修復・改善の「Re Pair」の2つのテーマに特化したコーチングを提供をしています。ですが、コーチングを継続していく中で、実際の相談内容はモラハラ・セックスレス・家事育児の分担・両親との関係性・不倫など多岐に渡っていきます。特徴②:夫婦で受けることができるコーチングは一般的には、コーチとクライアントが1対1で受けることを前提としています。一方、灯し屋のコーチングでは、ふたり(夫婦・カップル)で受けるという選択肢を用意している点が特徴です。その理由は、ふたりの対話・話し合いに第三者が関わることで夫婦・カップルにとって良い効果があると考えているからです。夫婦・カップルがふたりで話し合いをすることは簡単なことではありません。なぜなら、感情的になって冷静に話し合いができなかったり、新たな気づきやアイデアが生まれづらかったりするからです。そこに第三者が介在することで、冷静に建設的な対話が進めることができたり、客観的な意見や質問によって新たな気づきや相互理解が生まれたりしていきます。とはいえ、灯し屋が提供するコーチングのほとんどは1対1で行われます。特定のテーマに対しての問題意識は夫婦によって温度差もありますので、まずはご関心の強い方との1対1のセッションで変化を促していきます。その上で、いざと言うときに「夫婦に入ってもらえる存在」としてご活用をいただくのが流れ的には良いのかなと思います。類似するサービス比較の対象となりうる2つのサービス灯し屋の『夫婦のためのコーチング』の利用を検討するにあたっては、「夫婦というテーマに特化している」「夫婦で受けることができる」という特徴に共通する2つのジャンルが検討の対象となり得ます。それは、「カップルセラピー」と「離婚弁護士」です。この記事を読まれる前に、このようなサービスについても情報収集された方も多いのではないでしょうか。それぞれのサービスでは特徴が異なりますので、みなさんの目的やニーズに合わせて検討を進められると良いと思います。ぜひ、参考にされてみてください。カップルセラピーカップルセラピーは、夫婦や異性・同性の恋人など、パートナー間における問題の改善や関係性の再構築を目的とした心理療法です。主にふたりの関係性に注目してコミュニケーションの悪いパターンを改め、親密な関係を取り戻すことを目的としています。先述した「カウンセリング」の領域に含まれます。日本ではカップルセラピーはまだまだ一般的ではありませんが、海外では文化的にも根づいておりカジュアルに利用をされているようです。海外の映画を見ると、カップルセラピーを受けているシーンもよく見られたりしますよね。また、基本的には夫婦・カップルの両名がセッションに参加をする前提ですが、場合によっては単独での実施もありえます。カップルセラピーはカウンセリングと同様、主にクライアントの気持ちや過去の経験に焦点を当て、クライアントが抱える心理的な問題を解決することを目的としています。ですので、感情的な癒やしや結び付きを求めるのであればカップルセラピーをご検討されると良いでしょう。離婚弁護士離婚弁護士は、法的な問題を解決する専門家です。普段では馴染みのない離婚に関する法的手続きや財産分与、養育権などの法律的な部分を扱えるプロフェッショナルです。離婚を具体的に検討する際に、法律的に有利に離婚を進めるための心強いパートナーだと言えるでしょう。先述した「ティーチング」「コンサルティング」の手法が中心となります。離婚弁護士・法律事務所によっては、カウンセラーと提携をして関係修復を支援することが可能な体制を整えているケースもあります。ですが、一般的には離婚弁護士はあくまでも法律のプロですので、夫婦関係の修復に深く関与するものではありません。離婚を具体的に進めていく場面だけでなく、離婚という選択肢も候補に入れながら動いていく場合にも専門知識を踏まえたアドバイスや提案は非常に強力です。ですので、離婚が少しでも視野に入っているのであれば離婚弁護士もご検討されるとよいでしょう。お気軽に個別相談会にお申し込みください!灯し屋では、サービスについての個別相談会を開催しています。ここで解説した内容やそれ以外の部分でも、サービスへの理解を深めていただくことが可能です。また何より、コーチングではコーチとクライアントの相性がとても大切です。それらを見極めるには、最終的には実際に話してみるしかないと思います。個別相談会では、参加者の意向を確認させていただいたうえで、説明自体は手短にしてコーチングの体験的な時間にさせていただくこともございます。みなさんの疑問や不安に合わせて流れを適宜調整いたしますので、少しでもご興味がございましたらお気軽に個別相談会にお申し込みくださいませ!『個別相談会』に申し込む 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